若い頃から風呂は好きでしたが、ゆったりと身体共に寛げる温泉に惹かれるようになったのは歳のせいかもしれません。 お盆休みに一泊で俵山温泉を訪れました。何度か利用していますが、ここの温泉はアルカリ性単純泉で柔らかく心身ともに癒されます。宿に内湯はなく浴衣を着て下駄を履き2か所の外湯(白猿の湯と町の湯)に行って浸ります。細い道に並ぶ古風な温泉宿街の風情は、古き良き時代のの外湯文化がそのまま残されている趣で感動すら覚えます。俵山温泉は湯質はもちろんですが、日本の原風景に郷愁があり気持ちが癒されるのかもしれません。
外湯「町の湯」
外湯「白猿の湯」
俵山温泉は100年もの昔発見され、源泉はPH値9,8日本最高レベルを誇り、国から国民保養温泉の指定を受けているそうで、その効果は広く湯治療効果が認められています。案内には1-3週間の滞在が望ましいと書かれていますが、とてもそのような時間は取れません。これから先数日間滞在できるようになるのを夢見ます。部屋に風呂はもちろん便所や洗面所がないのは不便ですが、田舎の家に帰った気分で我慢できます。宿のおばあさん心尽くしの手料理は決して豪華ではありませんが、今は亡きおふくろの味がして懐かしさを覚えます。
和風温泉宿に囲まれた細長い街並みを湯客は外湯に通う
湯質が良く設備の整った近代的温泉宿は素敵ですが、ひなびた俵山温泉は手頃な値段で寛げ、時間を考えずのんびりと古びた部屋に寝ころび本を読んでは外湯に通うのも乙なものだと思いました。皆様も静寂を求めお出かけになると日本人であることを意識されるかもしれません。 (TA)