下関市長府侍町の中心にある忌宮(いみのみや)神社の奇祭り「数方庭(すほーてい)祭」は謂れが古く8月7日から一週間続くとテレビが報じました。全く知らなかったので関心を持ち長府の友人の案内で最終日に出かけました。
19時から太鼓と掛け声を合図に鳥居からから神殿へ順々に神官のお祓いがあり、七夕飾りで彩られた切籠(きりこ)を手にした子供連れの善男善女が境内に盛られた鬼石を廻り家内安全や健康祈願などします。私達も参拝者と一緒になって楽しく廻りました。その後再び太鼓の音に合わせ気勢が上がり、子供に続き地元企業の力持ちが不安定で重そうな幟竹(のぼり)を腰に巻いた輪で支え、気合を入れて持ち上げ廻っていました。
太鼓と掛け声で神事が行われる
子供連れの善男善女が七夕を掲げ円を描いて廻りお祓いを受ける
この神社は仲衰天皇のお后である神功皇后をおまつりし、文武の神、安産の神として多くの庶民の信仰を受けてきたそうです。数方庭は数宝庭とも書いて子宝を意味し、男の子なら大幟で大矢を、女の子なら雅な七夕飾りで彩った切籠をかざして鬼石を廻ります。最初は優雅ですが次第に勇壮に盛り上げていきます。珍しい経験でまさに奇祭りだと思いました。このような素朴な祭りが続けられて来たことに感動しました。まだご存じない方は来年ぜひお出かけください。
境内には多くの大幟が乱立する
子供に続き力持ちが太い竹幟を腰紐で支え円を描いて競う (TA)