愛すべきご高齢の婦人から達筆文が月2回のペースで届けられ、当方はそれに応えて月1回程度絵はがきを書くことが続いています。毎回5-6枚の便せんに日々の心情や季節の便りが認められていますが、それに加え短歌数編が必ず添えられております。歌はご趣味でしょうが筆まめなこと、毛筆でしかも毎回長文なので当院看護師達は感心しております。小生からはお届けする絵葉書が気に入られるので添付の葉書が手に入ればお便りすることにしています。
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想い出53部、各頁には詩を詠んだ心情や日々の思いが細かに書かれ、新聞や雑誌の切り抜きが張られています。
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 想い出54部、永年詠み書かれた貴重品ですが、日記同様の歌集を大事にしていただきたいと思います。
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 毎回手紙には短歌が数編書いて送られてきます。
 
 私が喜寿を過ぎたためか、最近では逆に患者さんから「お大事に!」といわれ苦笑することが多くなりました。このご婦人には文通を通じて私が慰められ励まされたりして有難い思いがします。ご本人は外出が思うようにいかなくなったと書かれていますが、お元気でこれからも文通を続けることができれば幸いに思います。
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 小生が送る無料の絵葉書には毎回人生訓めいたことが書かれており、人生の先輩に失礼かと思いますが気に入ってくださるので私も嬉しく続けております。 (T,A)
 
 最近届けられた歌の中から;
   虫の音や四方は影絵の庭に出で白雲一と掃き中秋の月
   
   刻々と無限の輝く中に居て感動の婆頬をぬらしぬ
   
   朝月夜歩行訓練杖つきて歩むわが影延びて付き来る
   
   夕焼けの散歩小路は婆の道月の砂漠を涙し願う
   
   ねむれぬ夜眼科の先生に戴きし絵文眺めて微笑み浮かぶ
 
   胸深く刻む思いの被災地を苦しむ心の人等思いぬ 
 
   雨上がり午後の日射しの月見草「しょ気し」児の如 頭下げおり
 
   猪のあらす田んぼに網を張り人間様が囲いで仕事す
 
   一期一会眼科通いが七余年 年月婆との文通短歌で
 
   一年(ひととし)毎老いと病にそれぞれの友らの愚痴の増えゆく受話器
   最高のよろこび戴くブログ集医師の文面気品溢れし
   語りても尽きぬ想いの限りなき 若き亡夫(あなた)と米寿の私
   
   脱衣場の鏡の中の米寿女の体のたるみを揺りて眺めむ
    
   西陽差す婆の新居にほんのりと金木犀の花の香伴なう
   
   夕まぐれ濁声でなく山鳩のやけに身に沁む峡の段畑                   


 相変わらず高齢のご婦人から達筆文が月2回のペースで届けられますが、当方はそれに応えるため月1回程度絵はがきをお届けしています。毎回5-6枚の便せんに日々の心情や季節の便りがしたためられていますが、それに加え短歌数編が必ず添えられております。短歌は趣味でしょうが筆まめなこと、毛筆でしかも毎回長文なので看護師達は感心しております。小生は某メーカーが添付する絵葉書が気に入られるので手に入ればお便りすることにしています。
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短歌集53号
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 喜寿を過ぎたためか最近では逆に患者さんからお大事にといわれ苦笑することが多くなりましたが、このご婦人とは文通を通じて慰めたり励ましたりして勇気づけられ有難い思いがします。ご本人は外出が思うようにいかなくなったと書かれていますが、健康に留意され、これからも短歌を詠んだり毛筆でしっかりと便りを書いていただきたいと思います。最近添えられていた歌を少しご紹介します。
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 ねむれぬ夜眼科の先生に戴きし絵文眺めて微笑み浮かぶ
 
 胸深く刻む思いの被災地を苦しむ心の人等思いぬ 
 
 雨上がり午後の日射しの月見草「しょ気し」児の如 頭下げおり
 
 猪のあらす田んぼに網を張り人間様が囲いで仕事す
 
 一期一会眼科通いが七余年 年月婆との文通短歌で
 
 一年(ひととし)毎老いと病にそれぞれの友らの愚痴の増えゆく受話器
 最高のよろこび戴くブログ集医師の文面気品溢れし
 語りても尽きぬ想いの限りなき 若き亡夫(あなた)と米寿の私