今年の夏は雨が多く山口県には水害で多くの被害が出ました。幸い我家には被害はありませんでしたが、田舎で挑戦している家庭菜園は雨で放置していたこともあり、延び放題の草で哀れな状態となりました。やっとお天気となり休日朝早く出かけ草取りをしましたが、手でははかどらず馴れない電動草刈機を持ち出し目的を短時間に果たしました。
 大変便利な器械なので、天気が回復し各地で草刈が始まっています。が、最近2名の方が電動草刈機で受傷し来院されました。いずれも作業中に石や金属片が目に飛来したのが原因です。幸い軽症で直接眼球に影響はありませんでしたが、電動草刈機の使用は細心の注意が必要だと改めて感じました。
 私が山口赤十字病院に勤務した11年間に12例の電動草刈機による穿孔性角膜外傷、すなわち眼内に鉄片異物が突き刺さり視力を失った症例を経験し報告したことがあります。この報告は当時朝日新聞に取上げられ、多くの反響がありました。この記事には、危険防止のため回転盤の上にカバーを取り付けると業者の提案が併記されていました。
 作業中汗が出て曇るという理由で保護メガネを使用したがらない方がいますが大変危険です。報告した症例の中には、いい加減にメガネを使用したため目に鉄片が飛び失明した症例もありました。電動機の回転盤が石など硬いものに当り歯が欠けて飛び散ることがあり、保護メガネを使用して作業しないと怖いのです。鉄など金属をハンマーで叩くときも同様に保護メガネは必ず使用すべきです。一寸だから、自分だけは大丈夫と油断しないでほしいと思います。
 これから秋に向い各地で電動草刈機による作業が見られるでしょう。が、必ず保護メガネを正しく使い農作業で視力を失わないようにしてほしいと思います。
富良野の花畑 
 お盆休みに北海道富良野に遊び、涼しく幸せな数日を過ごし感謝でした。
広大な北海道の農地はトラクターを使うので保護メガネの必要は全くないと思いました。  (T.A)